■機材の開発

今ではカタログをめぐるだけで、ほとんどどんな器材でも手にはいるようになりましたが、それでもちょっとしたことで、こうあってほしい、こんあものがあれば!などと思うことは少なくありません。
無くても何とかなると我慢をしてしまうかどうかが分かれ道です。歯科医自身が最後までこだわればそれなりに使いやすいものにはなりそうです。

1965. 口腔内撮影用ストロボ・ステー

これは昭和40年頃、スタディグループのメンバーにスライド撮影をとりいれてもらうために作ったステーですが、リングストロボが一般的ではなかった当時、これだけのものでもずいぶん重宝しました。
1993. スライド合成装置

これは2枚から9枚までに正確にスライドを合成する装置で、デュープ用フィルムを使えばきれいな合成スライドが比較的容易に製作できます。残念ながらパソコンの進歩が早くそれに追われる形にはなりましたが、今でもアナログ愛好者からは高い評価を得ています。
1975. 金属製スプリットキャスト・プレート

スプリットキャスト法で咬合器を調節するとき、石膏で切痕部を製作していく従来法は精度、操作性とも問題が多かったので、マウンティング・プレートとし一体化した製品を開発しました。使い勝手は良く大きな評価も得ましたが、スプリットキャストで咬合器を調節していくということ自体への理解が得られず、玄人受けする製品?にとどまりました。
1978. 全運動軸描記装置

こちらは始めから商品化は考えませんでしたが、下顎運動を理解する上で描記法で運動を記録していくことには意義を感じていました。あり合わせの材料を多用し、少数の部品だけを機械加工してもらいました。描記する位置によって運動路がさまざまに変化することなど、知識としては理解していたことも、実際に見ることのインパクトは大きく、教育的効果は抜群でした。
1980. 3-DTracer

ゴシックアーチ以外にも、なにか下顎運動を垣間みる方法はないだろうかという気持ちはずっと持ち続けていました。いくつものコンピュータを使った装置も試用しましたが、期待とは違いました。ソフトハード開発に手間どっている間にコンピュータが時代遅れになっているためで、その背景には歯科医自身が何を見たいのかがはっきりしていないことにあると思われました。
この連鎖を切るためは、まずより多くの歯科医に関心をもってもらうことが不可欠と考え、矢状面描記装置から20年以上も経ってアナログの描記装置をまとめました。
2004. ミニリング

デジタル化以降、自動調光がままならなくなったリング照明の光源として、LEDの活用に取り組んできましたが、絶対光量不足の壁は破れず、小型リングストロボに回帰しました。その後マニュアルモードやRAWデータの使用などを推奨しユーザー層を拡大、2007年ストロボとLEDを併用するRW型に発展しました。