プレゼンテーションのデジタル化

 多少新しいもの好きなことも影響していますが、講演やセミナーのたびにスライドをあちこちのファイルから引き出してドラムに詰め、終わるとまたもとのファイルに戻すという作業がだんだん面 倒になってきました。土日の単独セミナーともなるとその数も半端ではなく、診療室中にファイルをまき散らかさねばならなくなります。若い人たちと会って話をすることはすごくたのしみなのですが、その前の作業の辛さが次第につのってきて、どうしても打開策を見つけなければならなくなりました。

液晶プロジェクターの選択

合成スライドや複製を作るなどをして省力化も試みましたが中途半端で、最後の切り札として98年秋からプレゼンテーションのデジタル化作戦にとりかかりました。ところがこれが始めから難問山積で、その解決に忙殺されることになってしまいました。土日はすべて返上、例年ならではすでに3回ぐらいは出かけているスキー場にもご無沙汰で、ようやく<2月20日に初滑りという異常事態に追い込まれてしまいました。問題点は以下のようなものでした。

  • スライドの色調が再現できない
  • グレースケールに色むらがでる

 ソニー、NEC、EPSONの数機種を徹底テストしました。ブラウン管と液晶モニター違いでも分かるように、液晶には機種ごとに独自の色作りがされていて、それぞれに強いくせがあることやグレースケールの再現が意外に難しいことが問題でした。全体的にその色調は派手で、慣れ親しんできたスライドプロジェクターの色調に合わせるには、パソコンに読み込んだデータを変更しなければならないが、プロジェクターが変わればその都度変更が必要ということに悩まされました。全体的にグレースケールの再現が意外に難しいことも問題でした。
 液晶ではなくDLPという素子を使ったNECの機種は、グレースケールでは、抜群でしたが総合力で生き残れませんでした。明るさは1000ANSIルーメン以上、解像度SXGAを対象基準とし、重量 よりは画質を優先しました。デジカメの経験から液晶パネルの大きさも参考にEPSON7200に決着しました。

 スライドデータベースとしてはCUMULUS定番ということがプロの人たちの意見で、使ってみてもなるほどと思わせる熟成度でした。ただスライドショウの機能はないため、私の考る使い方にはこちらの検討も必要でした。Pixcel cats,Image biewerは未完成品、Kais powershowは面白いが画面が小さく、Photo collectorは画面転換が遅くともに落選。生き残ったのは完成度の低いBilletだけでした。不便を忍んでつかっていましたが、そのshare wearでPortfolioを発見、今はこちらに傾きつつあります。CUMULUSとの併用も考えています。

 パソコン・プロジェクター上での色調を、元のスライドに合わせようと何度もデータの色調補正を繰り返しました。その過程で自分の目の慣れ、疲労、不確さなどを痛感しました。また使用している何台かのモニター間の色調の違いも問題となりました。最終評価を受けるのはプロジェクターなのですが、これを使って作業はできません。結論としては

  1. まず自分の主用モニターを決める。
  2. これを信じてすべての画像作業を行う。
  3. 最後の微調整だけはプロジェクターで行う。

 今まとめてみれば大したことではないのですが、その折々では頭を抱えGIVE UPの文字が駆けめぐったことも再三でした。それでも最後リハーサルでは、聞く人たちの顔が見える明るい部屋で、これまでとはひと味違うプレゼンテーションができ大いに気をよくしています。今後、コピー保存、配布資料作成などさまざまな応用展開が期待できる第一歩が踏み出されたと考えています。

 98年12月の時点でのアナログ・デジタル画像を比較したのが次の表です。99年3月には各社のコンパクト型デジカメが200万画素を越えました。35ミリフィルムの粒子を画素に換算すると1800万ともいわれていますから、まだそれには遠い画質です。しかしすでに21吋モニターの2倍の画素数に到達していることを考えると、実用上は十分で後は色作り、操作性などの向上を待つだけになったと思います。

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