はじめに]    [ハード]     [ソフト]    [プロジェクター] 


[プロジェクターの選択]


データ・プロジェクター

「データ」プロジェクター

 

 

「ビデオ」プロジェクターはだめ

 

 

 

「真」の解像度は?

 

 

 数人で話をするならノートパソコンの画面でも何とかなるでしょう。しかしスライドと同様な大画面に投影するにはプロジェクターが不可欠です。一人で買うには高価すぎますが、さまざまな会や会場でも次第に用意されるようになってきましたので、まずはそれらを借りてスタートするのが良いでしょう。
 パソコン用のプロジェクターは、スライド・プロジェクターと対比して、ビデオ・プロジェクターと呼ばれることがよくあります。しかしパソコン用のデータ・プロジェクターとビデオ・プロジェクターは別物です。ビデオ・プロジェクターはテレビ、ビデオなどの動画を見るために画像サイズも小さく押さえられています。パソコンの画像を投影することはできますが鮮明さも明るさも足りません。
 データ・プロジェクターには映写できるデータの大きさをVGA、XGAなどと表示してあります。われわれにはXGAかSXGAが必要でVGAでは小さすぎます。SXGA(1280×960)やQXGA(1600×1200)のプロジェクターはきわめて少数で価格、重量とも手の届く範囲を超えています。選択は機種も多いXGAのなからということになりますが、一つ注意してほしいのは「リアルXGA」という表示と、「XGA対応」という表示です。前者は問題ありませんが、後者は無理をすればここまで映せますという意味ですから、本来の機能はそれ以下ということです。
 データ・プロジェクターが実用になり始めたのはごく最近のことです。火曜会で最初に購入したプロジェクターは白い紙を画面一杯に映写すると、イエローががったところブルーがかったところなど色むらがでてしまいました。3台ほど新品交換しても大差がないのでメーカーに返品にしました。98年のことです。次のメーカーの製品は液晶の色むらは出ませんでしたが、CRTモニターの色調とはかけはなれた派手な色調に悩まされました。口腔内写真では彩度の高い緑がかったイエローがまず気になります。イエローを抑えるには緑を落とすしかありません。するとこれまでも派手だった赤が一段とどぎつくなります。赤も落とすと黒がくずれグレースケールのX線写真がブルースケールになってしまいます。こんな堂々巡りを繰り返してきましたが、最近の液晶ディスプレーやデジタルカメラの進化を考えると、取り組みが早すぎたのかもしれません。ただデジタルカメラがプロカメラマンの意見などを直接反映していったのに較べ、プロジェクターのメインユーザーは一般企業やビジネスマンなので、色調問題には真剣に取り組まれていないような感じがします。液晶のシネマ・ディスプレーなどの色調を見れば、液晶プロジェクターの遅れは間違いなさそうです。

 

 

1. 訪問デモ

 

 

 同じXGA機でも小型軽量のものから大光量のものまで多種類のものがあり選択に迷います。量販店に出かけてもカメラやパソコンと違ってほとんど展示はされていません。データショウ、ビジネスショウ、インフォーコムなどごく限られた大展示会に行かないかぎり、何台もの機種を同時にみることはできませんが、これらのショウはほとんどウイークデイですし混雑してゆっくりは見られません。一般的な画像を見てきれいだなと思っても、微妙な歯の色調や歯肉の色などが再現できるかどうかは別問題です。メーカーのショウルームに自分のデータを持ちこんだりもしましたが、一番確実だったのはメーカーや代理店に頼んで訪問デモをしてもらうことでした。それも先方の一方的なデモではなく、自分が普段見ている画像を自分のディスプレー上の色調と対比しながら見くらべることです。始めはかなりかけ離れた色になるはずです。それをどこまで調整できるかを見ておくことは自分の参考にもなりますし、メーカーの姿勢を見る上でも大いに役立ちます。
 訪問デモでの経験はカタログの見方にもつながります。メーカーがキャッチフレーズにしているせりふの裏側に欠点がかくされていることがよくあるからです。都合の悪いデータは表示していないものさえあります。私の経験ではエプソンサンヨープラスの3社の製品をチェックすれば十分なようです。エプソンは何といってもラインアップが豊富ですから、その製品を見ているだけで全体像が分かってきます。サンヨー、プラスの2社はOEMで供給され多くの製品に化けて売られています。

 

2. 明るさと重さ

(左)EPSON 7600 6.8kg 2200ANSI

(右)PLUS U2-1130 2.6kg 1300ANSI

 

 データ・プロジェクターは明るさをめぐって熾烈な争いを展開しています。確かに明るいことは良いことで、79万画素しかないXGAのデータ・プロジェクターの画像が35ミリスライドなみに見えるのは、明るさにだまされているからです。クセノン・ランプを使っても限界があったスライド・プロジェクターの明るさを越え、明るい部屋でも見えるという目標に迫っています。スライド時代には使われていなかったANSIルーメンという規格が生まれたことも、明るさ競争に拍車をかけているようです。しかしデジカメの画素数競争が200~300万画素で一段落したように、プロジェクターの明るさ競争もそろそろ1000~2000ANSIぐらいで落ち着くのではないかと思います。少なくともわれわれの大半の用途はこれで問題はないでしょう。
 モバイルという目標に向け小型軽量化ももう一つの目標です。最軽量のものは1.3キロで、10キロもあるスライド・プロジェクターに較べると考えられない重量です。一般的に明るさと重量は比例関係で、明るいものほど重いのはやむをえないようです。したがって始めに決めるべきことは明るさということになるでしょう。
 10~20名程度で使用するのであれば1000ANSIでも十分です。ただ40~50人となるとできれば2000ANSIぐらいほしいということになるでしょう。前者はだいたい2~3キロですからノートパソコンと同じくらいですが、後者は4~6キロぐらいになるはずです。小型化のためには液晶パネルのサイズやレンズの口径、焦点距離などいろいろな点でぎりぎりの設計がされています。いつも車で移動するのならどちらでも大差ないでしょうからあまり小型化にはこだわらない方が無難なように思います。

 

3. 液晶かDLPか


DLP素子


液晶素子

 

 「液晶プロジェクター」はデータ・プロジェクターの代名詞にもなっています。通常3枚の液晶パネルが使われています。サイズは高級機では1.3吋、普及機では0.9吋ですがそれ以下のものもあります。カメラのCCDに相当する心臓部ですから大きい程良いのは当然です。
 DLPのプロジェクターはプラスとNECぐらいですからきわめてマイナーな存在です。機種も少ないので選択の幅もありません。しかし前述したように液晶プロジェクターの色調調整に手こずっていると、派手さはないが黒がしっかりしているDLPの色調が快く感じられるます。民生用のものでは単板だけで明るさも1300ANSIしかありませんが、重さは2.6キロで私は個人的なプロジェクターとして愛用しています。博物館などで使われる大型のものでは3板式のDLP機が多く使われています。

 

4. レンズ

ワイドレンズは歪みが大きい
 

 最近の明るさと小型化の競争は、映写レンズの短焦点化(ワイド化)という傾向を呼んでいます。小さな部屋でも大きく映せる、距離が近いから明るいなどの利点は分かるのですが、「きれいに画を映すためには撮影レンズより長焦点のレンズを使う」というの写真的な常識は完全に無視されています。とくに100ミリ以上のマクロレンズを使うわれわれには大きなマイナスになるので、あまり短焦点レンズ付きの機種は避けるべきだと思います。エプソンを例にとると上級機は49~63ミリのズームを使っていますが、他のメーカーとの競合からか最近の軽量機では29~37ミリなどを使いだしています。

 

5. パソコンレス、台形補正

メモリースティック
 

 プロジェクターにカードスロットが設けられていて、画像データをカードに入れて挿入すれば、パソコンなしでプレゼンテーションができるといった機種も増えてきています。ただ内蔵されているプログラムは簡易的なものなのでまだ実用にはなりません。
 台形補正もはやりの1つで、縦横の歪み補正なども現れています。しかし光学的な歪みをデジタル機能で補正するのは、すべての画像をソフト的に変形させるのと同じことで、画質的なマイナスは避けられません。補正しないですむようなセッティングを心がけるべきです。
 最後に、レンタルでプロジェクターを使用する場合は、あらかじめ映写してみて色調をチェックすることが必要です。前の使用者の偏った設定のままになっていることがよくあるからです。できればその機種に明るい人と付き合ってもらうべきでぶっつけ本番は危険です。
 スライド送りやファンの騒音もなく、ピント合わせやズーミングの調整のわずらわしさなく、反復映写もワンタッチで行えるなど見る側にとっては快適な環境です。そして何より素晴らしいのでは、お互いの顔が見えメモもとりやすい明るさで会が進められることです。演者にとっては1回目は準備が少し大変かもしれません。しかし2回目にスライドに戻りたいという人はまずいないはずです。

 

はじめに]    [ハード]     [ソフト]    [プロジェクター] 
[蔵   トップページへ]